AI信仰を支えた進化信仰

前回から進化論批判を始めたのは、グローバリストの世界支配を防ぐため、AIによる支配を絶対に許してはならないからである。これは分かる人には自明のことだが、まだまだ理解できない人が多い。AIが人間を超えて進化してやがては神となるというAI信仰に疑いを持ち、かつ明確にそれを否定できる現代人がどれほど居るであろうか?このAI信仰の嘘を完璧に証明し全世界に周知徹底しなければ、巨大企業がAIの名において支配する恐怖の全体主義世界を大衆が何も考えずに受け入れてしまう未来は確実に来る。

それはSF映画やアニメの世界に過ぎないと思われるかもしれないが、最近、メタバースという言葉が最新のトレンドのように語られるのはなぜか?これは明らかに、仮想現実の世界の中で全く違う自分として生きられると誘い込み、現実逃避を助長する流れである。この流れに乗ってしまえば、人々の行き着く先は『マトリックス』のような仮想現実の世界であり、その中でAI(と称する管理プログラム)に支配される奴隷と化すことになる。

実のところ、GAFAにはもはやメタバース開発の力は無いとも言われるが、代わりにそれを本当に開発しかねない隣国が実在する。従って、本来は世界一であるはずの日本の技術でメタバースを先に開発できれば、新時代のプラットフォームをグローバリストから奪い返せる希望はある。参政党にもそのプラットフォーム奪還の政策を提案して頂きたい。それでも、悪の勢力がメタバースを独占しAIを神として世界支配を企む危険は常にある。ゆえにAI信仰が真っ赤な嘘のカルトであると明示しておくことは人類の未来のため必須の作業となるのである。

AI信仰を生んだ土壌は、近代の科学信仰と、その頂点として現代のパラダイムとなった進化信仰である。科学信仰とは、中世的な神による「来世での救い」に絶望した人々が、科学が無限に進歩すればやがては「現世での救い」を与えてくれる新たな神になると信じた近代のカルトである。そしてダーウィンの進化論は、キリスト教の神を永遠に葬り去ったという点だけはかろうじて評価できるが、宇宙から生命まで全てを説明し尽くせる新たな神として科学(特に自然淘汰説)を絶対化してしまう最悪のカルトとなった。

その結果、現代人は何でも進化するのが当たり前と思い込む進化信仰に絶望的に支配されてしまっている。単に「変化」と呼べば良い事柄をわざわざ「進化」と呼んで進化信仰を誇示するような風潮に誰も違和感を持たない。何かが進化するのは、神か人間が先ず全体システムを設計した上で、その実装を目指して情報を創出した場合のみである。知性の無い物質が勝手に進化するなどということは有り得ない。AIも、計算速度や記憶容量がどれほど大きくなろうと、勝手に進化して知性が生まれるわけはない。人間が書いたプログラムでしかないAIが創造主である人間を超えることは原理的に不可能なのである。

AI信仰批判のためには、先ず科学信仰を批判し、科学(の産物)が神となることは不可能であることを示さねばならないが、それは退屈な数学基礎論の話になるので、それより分かり易い進化論批判を前回から行っているのである。AIが自分で自分を進化させることなどできないのと同様に、生命の進化も生命自身の力によるのではなく、神がDNAに書き込んだ情報によって初めて可能となる(ただし、前回も言ったように、私が神と呼ぶのは断じてキリスト教の神ではなく、日本人なら誰でも身近に感じている愛の神である)。

進化論者の無意識レベルでの本音は「生命が自分で自分を進化させる」という生命信仰に過ぎないと言えるのだが、それを理論的装いで隠蔽するための建前として「偶然の突然変異の中で生存に有利なものがあり、それが自然淘汰で拾われて蓄積された」と語られる。しかしこれは全くの事実誤認であり、生命を情報システムとして見ることを知らず、従って進化もシステムの進化として見ることができない十九世紀的な原始的心性である。その要点を以下の三点で整理すれば見易いであろう。

①一回の突然変異はタンパク質のアミノ酸を一つ置き換えるという以上のものではないから、それだけで生存に有利になるということは有り得ず、ある進化を可能にするためには多数の突然変異が一つのシステムとして協調して働かなければならない。②しかし実際に一回の突然変異で進化する現象は確かに見られるので、それは予め構築されていた潜在能力を起動する最後の突然変異と解釈する他はない。③最後の突然変異が起きるまで、その潜在能力を準備する全ての突然変異は表現型には現れないので自然淘汰に掛かることは有り得ず、中立進化で秘かに蓄積されたものと考えなければならない。

以上の三点について、ここでは簡単に説明し、詳細は次回以降に語る。①最近はどんな機械でも、ファームウェアアップデートとかシステム更新というものがある。一つの進化も、このようなシステム更新と同じである、と言えば子供でも理解できる時代となった。いかなるシステム更新も、たった一回の突然変異で実現することはできない。何らかの「有利な」変化は多くの突然変異がシステム的に協調して働く場合にのみ可能となる。このようなシステム更新を可能にする多数の突然変異が②で述べる潜在能力を秘めたシステムとして予め蓄積された上で、最後の突然変異が働いたと考えられる。

②有名なダーウィンフィンチの嘴について、胚発生時におけるBMP4とCaMの発現量がどちらも低いとクチバシが短くて低いムシクイフィンチとなり、CaMの発現量が高くなればサボテンフィンチのように長いクチバシとなり、BMP4の発現量が高くなれば地上フィンチのように高いクチバシとなるという事実がある。このシステムは全ての鳥類で共通である。つまり、鳥類の先祖が初めから持っていた嘴の形を変える潜在能力のシステムパラメータを変えるだけで各種のフィンチは嘴を長くしたり高くしたりできるのだから、各種と言っても実際には別種のフィンチではなく、同じ種内の変異でしかないのだ。

③このような潜在能力の存在に人々は全く気付かない(学者は知っているが、意図的に隠蔽している)。そして最後の一回の突然変異で進化したという事実だけを強調して「ここに自然淘汰が働いた!」と言うのだが、これは明白な嘘である。全ての進化は、その進化を可能にする潜在能力が先ずあったからこそ可能になる。その潜在能力を準備したのは偶然の中立進化で最後の突然変異も偶然だから、全ては偶然の功績でシステム更新は完了する。この間、自然淘汰は何の仕事もしていない。しかるにこれを自然淘汰の功績と呼ぶ厚顔無恥の所業を私は「自然淘汰の功績泥棒」と呼んで徹底的に糾弾するであろう。

ということで、ようやく次回から、中立進化が実証され自然淘汰を追放した経緯を説明し、従来「自然淘汰の実証例」と喧伝されてきた数々の与太話の嘘を暴き、では実際の大進化はどのようにして起きたのか、という進化の真のメカニズムについて語れるだろう。

東工大電子工学科卒、電気工学修士取得
米国の神学校に留学、宗教教育修士取得

政教分離は西欧の特殊事情によるもので、
もちろん、カルトは排除されるべきだが、
政治には健全な宗教性が絶対必要である。

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